「ネコ(猫)」 April 2005


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ネココレクション

 インドネシアから木彫のネコたちがたくさん入荷しましたが、今回は、日本でも犬と並んで2大ペットとしても可愛がられ、根強いファンの多いネコを取り上げてみました。
メキシコ国旗 「ネコの歴史」

 日本では一般的に「ネコ」と呼ばれていますが、学名は「イエネコ」といいます。「イエネコ」の歴史については諸説ありますが、 アフリカの全土からアラビア地方に分布する「リビアネコ」という野生ネコが「イエネコ」の祖先だとするのが一般的になっています。

 もともと野生ネコとして生活していたのを、ペットとして飼い始めたのは、エジプト人だといわれています。古代エジプト文明が栄えていた頃、 穀物倉庫を荒らすネズミを捕まえてくれるネコを重宝に思ったのではないかと考えられています。その上、エジプトの宗教では雄ネコは太陽神ラーの象徴、雌ネコは慈悲と豊穣の女神バストの象徴でした。
 特にバスト神の崇拝はブハスティスという所が中心に行われていたのですが、紀元前1000年頃にこのブハスティスが古代エジプト政治の重要な場所となったため、ますますネコは神として崇拝され、繁栄したようです。
   また、エジプトではネコは崇拝されていたばかりでなく、宝物として手厚く保護されてもいましたし、国外への持ち出しも禁止されていましたので、当初ネコはエジプトだけで飼われていました。 が、海上貿易が盛んになるにつれ、船の積み荷をネズミから守ることなどからエジプトのネコたちは密かに連れ出されていきました。その上、ネコはその有用性だけでなく、愛らしさと希少性でも商品価値として高いことから、 商人たちによって世界中へと連れ出されていきました。そしてその行く先々でたくましく定住し、気候や風土に合わせて進化していったということです。

 ネコが日本にやってきたのは奈良時代の後半だといわれています。イエネコたちは仏教の伝来とともに、船に乗って中国から来ました。もちろんネコたちは船旅の間、大切な経文や仏典をネズミから守るため船に乗ったのでした。 やがて平安時代になるとネコは書物や絵にも登場します。源氏物語や枕草子の中にもネコの描写が出ています。  
                                                                                                                                                          
「ネコたちの受難」

 古代エジプトでは神聖な動物とされ保護されてきたネコですが、中世のヨーロッパでは、悪魔や悪魔崇拝との結びつきを言い立てられ迫害されたりしました。 ネコ特有の生態から、夜になると目を光らせて闇の中を走るという所から、当時すさまじい勢いで広がっていた魔女の迷信と結び付けられてしまったのでした。 魔女の迷信が下火になる頃には迫害もおさまりましたが、後になっても、「もし黒ネコを見ても悪魔におそわれなかったならば、君は幸運であるに違いない。」という迷信まで生まれました。 その後ふたたび黒ネコが幸運と結びつけられるようになりました。が、現在でもある地域では幸運のシンボルとされ、また他の地域では不運のシンボルとされています。
                                                                                                                                                                      
「日本の招きネコ」

 現在日本では、特に「招きネコ」が幸運のお守りとして、家の中やお店の中など、色々なところに飾られています。 「招きネコ」の由来については、東京都世田谷区の豪徳寺が有名です。  

 豪徳寺はもともと貧乏なお寺でした。が、時の和尚はネコを特に可愛がり、自分の少ない食料をネコに分け与えていました。 ある日、裕福な侍の一行がお寺の門前を通りがかった時、そのネコが侍たちを手招きして寺へと招き入れました。 侍たちがお寺の中に入るや否や、天がにわかにかき曇り、ひどい嵐が襲ってきたのでした。そして、ネコについて寺に入る前に立っていた場所に稲妻が命中し、 まさにネコに命を助けられたのでした。侍たちはとても感謝し、嵐の間も和尚に仏の教えを学んで過ごしました。
 その侍たちは井伊直孝の一行であったことから、豪徳寺は以降、井伊家菩提所となり大規模な寺院となっていったのでした。 ネコの死後も、和尚はお墓を立てて懇ろに弔い、後にこのネコの姿を真似た置物を作って家内安全、営業繁盛、心願成就を祈念するようになったということです。                                                                                                                                                            

引用文献 「世界お守り大全」東洋書林刊

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